恐怖のうね焼き

取り掛かりが少し遅い気もするけれど、アスパラガスの畝焼きに今日から着手した。
ときどき小雨や雪がパラついたり、風もときおり強く吹いたりしたが、ここ数日まとまった雨が降っていないおかげで畝はわりと乾いていて、バーナーの炎をあてるとバチバチとよく焼けた。
小さなタンクの中に灯油を入れて、その中の空気を圧縮することでホースを通して灯油が噴出し、ミニ火炎放射器のように炎がボーボーとけっこう激しく出るのだが、これを扱うのはなかなか怖い。タンクは体のすぐ傍に置いたり、肩掛け用のひもで担いだりしているので、タンクに僅かな隙間が空いて灯油が漏れ出し引火しようものなら、たちまち火だるまになってしまう。自殺の方法を選べと悪魔にささやかれても、焼身自殺だけはなんとしても避けたいところだ。実際、畝焼きの作業中に服に引火して大やけどを負った人の話しも聞かされている。
こうした道具や機械を使った農作業には、常に危険がつきまとう。チェンソーやら草刈り機やら、鎌一本にしたって、考えようによっては銃刀法とかで免許制になっていても不思議じゃないような凶器である。
農機具で危ない思いをした記憶で覚えているのは、たしか小学校の高学年のころ、バインダー(コンバインが誕生する前の稲刈り機)を押して稲刈りを手伝っていたとき、前進すると思い込んでアクセルレバーをたおしたらバインダーが後ろにさがってきて、慌てふためいて転倒してしまい、さらにバインダーが後進して迫ってきて...ということがあった。(あれはその後どうなって助かったんだっけ?)
そういうわけで、農機具を扱うときはいくら用心してもし過ぎるということはない。You cannot be too careful when you 〜(use farming tools). というやつだ。つならない怪我だけはしないように気を付けよう。