キャプテン・フィリップス

前々からなんとなく気になっていた映画「キャプテン・フィリップス」が iTunes で100円だったので観た。

ストーリーはいたって単純で、起承転結を当てはめてみるならば、

  • 起...船が海賊に襲われる
  • 承...船長だけが捕らえられる
  • 転...米海軍が動きだす
  • 結...そしてエンディングへ

ということになるかと思う。実話ベースだからというのはあるかもしれないが、こんなにシンプルなストーリーの映画はめずらしいんじゃないかと思えるほどに、真っ直ぐな筋立ての話しだった。
しかし、映画としての内容はなかなか衝撃的なシーンが続き、ラストではけっこう心打たれるものがあった。当人の感情の高ぶり、混乱、泣き出したいような動揺、自分の心身がなかなか現実に戻らない程の気の動転、等々がごちゃ混ぜになったようなよく分からないものが、でもよく伝わってきて、その心情が痛いくらいに共感できたような気がした。
これはやはりトム・ハンクスの演技によるところが大きいと思う。こういう「大きな困難に見舞われて、それに精神的に対処しようとする人」を演じる俳優としては、トム・ハンクスの右に出る人はなかなかいないんじゃないかとさえ思う。
ところで、謎がひとつ残ったのだが「シート15」というのは何を意味していたんだろう。今あれこれ思い返してみてもさっぱり分からない。..と思って少し検索して調べてみたのだが、やっぱりよく分からない。狙撃手が自分の位置を把握できるように伝えたということ? もっと感動的な何かにつながる重要なキーワードじゃないかと期待させられたんだけど(まあある意味とても重要な情報ではあるのだが)、どうも分かりにくいなぁ。