僕の中の「奇譚」な話

東京奇譚集

東京奇譚集

日曜日に Amazon で注文した村上春樹さんの『東京奇譚集』が届いた。本を読むのはこれからだけど、出版元のこの本の紹介サイトを見てみたら、"みなさんの「奇譚」" というページがあって、そこには一般読者から寄せられた 奇譚 な話しがいろいろ載っている。
僕はこういう、なんだか不思議で、ちょっと背中がぞくっとするような話がけっこう好きだ。(要は軽めの霊体験の話しでしょ、という話しもあるが。。)
ところで僕にもちょっとした「奇譚」な話しがある。背中ぞくっ、な話しではないけれど。
たしか高校2年のときの話。毎朝自宅から学校までバイク通学していた。片道30分くらいあったと思うけど、朝の通学は眠くて眠くて、よくウトウトしながらバイクを運転していた。ふっと眠りかけて、はっと目を覚ますと道路の中央線をはみ出している、なんてことが度々あった。
ある朝、いつものようにウトウト半分眠りながらバイクを運転していて、何かの気配のようなものを感じて顔を上げたら、目の前にでかいダンプカーがいた。こっちに向かって走ってきているダンプカーと正面衝突、みたいな形になっていたわけだ。一瞬、運転席のおじさんと目が合った映像を今でも覚えている。「これはダメだ」と思った。避けきれない。ぜったいぶつかると。
そう思った次の瞬間、まるで僕の体とバイクが透明にでもなったみたいに、するっとダンプカーが通り過ぎていった。横切ったというよりは、通り抜けたといった感じだった。
それ以来、僕はあのとき一度死んでる、みたいに少しだけ思っている。(学生時代、影が薄いだの、存在感がないだの言われたのは、そのせいか?)
まあ実際のところは、寝ぼけていて車との距離感があいまいだっただけかもしれないけど、僕の中の不思議な体験として心の底にずっと残っている。
まさか、シックスセンスみたいなオチはないよな。。