Windows Vista とMS企業ブランド

驚きと感動がほしい

数日前にマイクロソフトが次期ウィンドウズの名前を「Windows Vista」と発表し、けっこうな話題となった。
そこでふと考えてみると、新しい商品の名前にこれだけ多くの人が注目(あるいは反発)するものって他になかなかないと思う。そもそも、一つの商品が何度もバージョンアップしていき、それとともに商品名も新しくなるものって、そういう商品自体があまりない。OS以外で探すと、インテルのMPUの名前がそれに近いかもしれないが、こっちは不思議とみんなすんなり受け入れているように思う。MPUの名前ってものが少々マニアックだからだろうか。
僕が一つだけ「これと同じだ」と頭に浮かんだのは、車の名前だ。トヨタのマークⅡの後継車がマークX(テン)になったときには、周りの車好きの人たちはけっこう話題にしていた。マツダのRXシリーズもそうだろう。(他にもあるのかもしれないが僕は車に詳しくないので分からない。)
ただ、車ファンの人たちの間で、今回の Windows Vista に対するパソコンファン(?)の反発(あるいは注目)ほどのものがあったかというと、そんなでもなかったんじゃないかと思う。ある一車種の車を所有する人数に比べれば、ある一バージョンの Windows を使うユーザーの方が圧倒的に多いからだ。もちろん単価が違うし、Windows は国際商品でどこの国でも名前が同じだし、Windows はビジネス用途としての利用率も高いしと、もともとの条件もだいぶ異なる。
昨日(7月26日付)の日経新聞に、「企業ブランド調査でマイクロソフトが初の首位」という記事があった。僕はこの記事の見出しを見て2つのことに驚いた。1つは「初めて」首位になったということ。もう1つはこの時期に首位になったということ。(僕はマイクロソフトのブランド評価は下がっていってるものだと思っていた。セキュリティの問題やオープンソースの影響などで。)
ブランド調査で首位になったことは、少し前からやっている Windows XP のCMの影響も多少はあるのかもしれないが、僕が勝手に想像している以上に、Windows しいてはマイクロソフト製品が我々のビジネスライフ(もしくは日常生活)に浸透していることを表している、と見ることもできる。(日経の記事には「愛着度と、高くても商品を買いたいと思わせるプレミアム度で消費者からの支持が高まった」と記してある。)
単純に結びつけることは出来ないにしても、Windows Vista という名前に話題が集まったことと、企業ブランド調査でマイクロソフトが首位になったことは、同じもの(こと)を示しているように思える。
僕も「Windows Vista」という名前に不満を感じるユーザーの一人だが、その一方で(いま使ってるパソコンもだいぶ年数が経ったことだし)、たとえどんな名前で出てこようとも発売後間もない内にその次期ウィンドウズがプリインストールされた新しいパソコンごと買ってしまおうかなんてこっそり計画していたりする。