明和電機ライブ

彼らがセーモンズ

昨日の夜は久しぶりにライブに行った。明和電機の「SWITCHED ON KAPPA 2005」というライブ。会場が少し狭いせいもあったが、ほとんど満杯くらいに人が入っていて、後ろの方でつっ立って見た。
明和電機のライブは(僕にとっては)これが2回目だが、前に見たときよりもかなりエンターテインメント的にパワーアップしていて、いろんな趣向やら芸やら、それから当然楽器やらが凝っていて、すごく楽しかった。土佐信道さんのスーパーエンターテイナーなバイタリティにすっかり感心・魅了されてしまった。
明和電機で開発された楽器は、その多くがプログラム制御による機械仕掛けでアナログに音を発するものなのだが、その中の「セーモンズ」という楽器(装置?)を使った演奏のステージがなかなか興味深かった。「セーモンズ」という名前は 声紋 とかけていて、ふいごのように膨らませたところから空気を送り出して、それを口の形をしたゴムベラのような部分を通すことで、人の喉から口にかけてのつくりを擬似的に模して人間の声に近い音を発生させる楽器なのだが、このメカチックな装置がステージの両脇に2台立ち、あとの楽器(ギターとか)も機械仕掛けで動いており、これら機械だけで曲が演奏されるのだ。ステージの上には人間は一人もいない。100Vの電圧で動くセーモンズ君がそのテクノロジックな体を不気味に揺らして歌っている。そしてその機械だけのステージを何百人という観客が見つめて楽しんでいる。これはなんとも不思議な光景だった。近未来的というか何というか。。
あと、「このデジタルとアナログの絶妙な融合ぐあいは、アプローチこそ違えど、はてな とどこか近しいものがあるな」などと考えてしまった。