百円

少し前に iTunes で100円レンタルしていた「イエスマン」(ジム・キャリー主演)を、再生して観た。ずっとまえに映画館で観て以来、久々に鑑賞したが、とても面白かった。ジム・キャリーは歌が上手いんだなぁ。
この映画のテーマというか、本当にいいたい事とは別になるんだろうが、それはそれとして、劇中に「ワンパターンな毎日にはうんざり」みたいなセリフが出てくる。
たしかに、20代から30代にかけての頃は、パターン化されていく生活に辟易して、どうにかそこから脱出する術はないものかともがいていたような気がする。しかし今は、結局のところ日々の生活というのは延々と同じことの繰り返しでしかないなと考えるようになった。一時的な逃避はできても、それが終われば、また元のループの渦にまき戻される。
ただ、そうなのだけれど、同じところを毎日ぐるぐる回っているだけでは、うんざりしてくるのは当たり前で、同じことを繰り返す中でも、少しでも上を目指す気持ちと行動があれば、平凡な日々に辟易する必要はなくなるんじゃないかと思う。イメージでいえば、2次元の平面と、3次元の螺旋階段とを対比する感じだ。
こう考えるようになったのは、じつはソフトウェア開発手法の「アジャイル」を実践するチームの中で働いていたときだ。これは、開発 -> テスト -> リリースというサイクルをひたすら繰り返してソフトウェアを作っていく手法なのだけど、リリースの後に「振り返り」(反省会みたいなもの)をするなどして、より質の高い、よりユーザの要求に応える製品を目指して開発を続ける。
まあこれは、そういう教訓を学んだ、みたいな話しなのだが、少なくともこういう考え方を持ち合わせるようになって、日々に溜め息をつく回数はずいぶん減ったと思う。