団塊の段階

職場で、いわゆる「団塊の世代」近辺の人たちから作業の指示を受けたり、仕事を教えてもらったりする。彼らに共通していえるのは、

  • よく働く
  • 人の叱り方が上手
  • 声が大きい(態度も大きい)
  • 知識が豊富

いま頭に浮かんだ範囲で並べるとこんなところかなと思う。これに当てはまらない団塊の世代人もたくさんいるのだろうが、定年退職などでリタイヤせず、今もなお職場に残って働いている方々は、だいたいこれらの性質を備えておられるのではないだろうか。
特に、2つ目の「叱る」については、感情にまかせて怒鳴っているふうに見えないでもない事も多いけれど、なんというか「愛のある叱り方」と言えばいいのか、厳しく叱られている中でも愛情が感じられることがあって(変な意味ではなく)、そういうのはまだまだとても真似が出来ない。経験上、人はやっぱり叱られないと態度を改められないと思うが、自分は人を叱るのがとても苦手だ。こういうのは、年を重ねて人生経験を積んだり、子どもをもって育てていったりする中で、だんだんに上達していくものなのだろうか。
あと5年、10年もすれば、一部の例外を除いて、どの職場からも団塊の世代の人たちが姿を消すだろう。そこから先は、今の40代から50代の人間がおもに担っていかなければいけないわけだが、果たして彼らと同じように仕事をまわしていけるのか、正直とても不安だ。まあ、全く同じようにやる必要はないわけだけど、人望とか教養とか良識とか、人の上に立つ人が備えているべきものの絶対値が、次を担う世代の人間にはずいぶん不足しているように思う。いま勤めている会社がはたして10年後も存続し得るのだろうか。先々のことをあまり心配してもしようがない気はするが、「一体どうするんだろう?」ということを時々考える。