人生

職場で、50代60代のおばさん達にまじって仕事をしていたときに、その中の一番よく喋るおばさんが、「歳を取ってひとつもいいことがない」と話していた。「体は痛いし、年金は少ないし」とか言っていた。
いやそんな事はないですよ、例えば−−と反論を口にしたかったが、適当な言葉が思いつかなかった。
唯一頭に浮かんだのは「子どもや孫の成長を見守ること」だけど、これは宝くじたくさん買ったのに全部外れたという人に、でも300円は当たったでしょという程度の慰めにもならないような文句でしかない。
先々の未来に、とんでもない大地震やテロが起きる可能性は常に>0なんだけど、空からお金が降ってくるとか神様が降臨してきて腰痛をするっと治してくれるとかの可能性はいつも=0だ。
まあ先のおばさんも愚痴のひとつのような感じで言ったのだろう。この記事にもオチを付けて締めるとすれば、歩いていく先に落ちているかどうか知れない「いいこと」を探したり拾ったりするために人は生きているのではない、と書くしかない。人生はパチンコを打つのとはわけが違う、と思う。