医師という仕事

昨日、腰痛を診てもらいにクリニックに行って診察を受けながら、この診療所を開業するのにいったいどれくらいの費用がかかるんだろうと考えた。
レントゲンの大きな機械があり、それを収容するための専用の部屋があり、電気マッサージの設備があり、マッサージを受けるための寝台が複数あり、これだけでもウン百万円じゃあ全然間に合わないんじゃないだろうか。まったく想像がつかない。
そして、一人の医師が独立して自分の医院を持つまでに、いったいどれくらいの勉強をし、あるいは経験を積み、大げさに言えばこれまでどんな人生を歩んできたんだろうと考えた。
医師としての知識や技術に加え、患者との接し方、お金の計算、人を雇って使うこと、他にももっと大事なことがあるかもしれないが、それら多くの要素が一定のレベルを超えなければ、なかなか独立してうまく続けていくことは難しいだろうと思う。
どんな業種でもそうかもしれないが、ここは特に田舎町だからちょっとでも悪い噂が立てばたちまち来院者が減っていく可能性もあるだろうし、そういう様々なリスクを考えるとこのクリニックを立ち上げるのはお金以上にすごく勇気のいることだったんじゃなかろうかと思った。なかなか普通の人には出来ないことだろう。まして自分のような怠け者ではとても無理な話しで、相当に勉強をし努力を重ねてこられたのだろうと想像した。
そう考えると、体の不調に難儀している多くの人を、その高等かつ膨大な知識をもって救う医師という仕事は尊い職業だなあと思った。その努力の対価に見合うだけの収入や生活を得る権利(?)はあるだろうなと思った。
でもまあ、たいへんな仕事だろうなと思う。